2016年6月2日木曜日

●メディア情報のお知らせ(5/31 長野市民新聞)


5月31日発行の『長野市民新聞』に完成した大絵馬の記事が大きく掲載されました。
記者の方が、筆納めに合わせて取材に来てくださいました。


記:山口純子




2016年5月28日土曜日

●17 - 大絵馬「東区観音堂今昔絵図」のはじまり


5月26日木曜日、14時過ぎ頃、最後の一筆・筆納めを終えて
大絵馬「東区観音堂今昔絵図」を描き上げました。

制作委員会の皆さまに見守られる中での筆納めは、
とても特別な時間だったように感じました。

約1年に亘る制作はあっという間でもあり、深い時間でもありました。

この地域の温かみを感じ、また、季節の移り変わりを日々感じながら
制作できたことを大変光栄に思っております。
制作中、一筆一筆を大絵馬に乗せるたび、
そこから様々な情景が広がっていくように感じていました。
それは地域の方と密接に関わったからこその感覚なのかもしれません。

過去・現在の建物や自然、人々の営みなどを丁寧に描き込みました。

大絵馬「東区観音堂今昔絵図」を後世へ継承することを願う
深い思いが込められておりますので、一人でも多くの方々にご覧いただき、
その思いを感じていただければ嬉しいです。



記:尾頭-OZ-山口佳祐



2016年5月24日火曜日

●メディア情報のお知らせ (5/25 NHK イブニング信州)

本日25日放送の、NHK長野放送局「イブニング信州」内で
観音堂の大絵馬制作の様子が放送される予定です。

http://www4.nhk.or.jp/P2843/

ぜひご覧ください。


記:山口純子

2016年5月23日月曜日

●16 - 制作は裏面へ


ここ数日は晴れ間が続き、今日も朝から気持ちの良いお天気です。
観音堂の本堂内は、窓を開け網戸にして制作を続けています。
気持ちの良い風が通ると、天井に掲げられている提灯がふわっと揺れるのが心地よいです。
 
現在、大絵馬の裏面の文字を書き進めています。

数十年、数百年後、いつか後世の方がこの大絵馬を見たときに
どんな想いが込められて制作され、どんな内容が描かれているのかが分かるように
裏面にもしっかりと表記しておこうと皆で話し合いました。

昨日は日曜日ということもあり、お参りに来る方も多く、
また、南信方面からは大絵馬を見るために足を運んでくださった方もいました。
興味深そうに、ゆっくりとご覧になっていかれました。


完成まであと僅かです。


記:山口純子



2016年5月19日木曜日

●15 - 小森の石土手


大絵馬の下側には大きく千曲川が描かれており、その左側に石土手があります。

東福寺の地域にとって大変密接な関係にある千曲川。
この川がもたらす影響は計り知れないとのことです。

この地域では以前から水害が多く、その強い水の流れを制御するために、
石土手が作られたといわれています。

その歴史は古く、天明期(1781~1788年)にかすみ提が築かれ、
その後、天保末期(1845年頃)から嘉永期(1848~1853年)に小森の石土手が築かれました。

時代の流れとともに、石土手の姿・形は変わりましたが、今もなお石土手を見ることができ、
また、その保存に力を入れている方々がいます。


記:山口純子



2016年5月16日月曜日

●メディア情報のお知らせ(5/16 SBCラジオ)

本日、5月16 日(月)  観音堂にSBCラジオのラジオカーが来て、
「坂ちゃんのずくだせえぶりでぃ」に絵師の尾頭が生出演しました。

気持ち良い風の吹く中、地域の方々も、畑作業の手を止めて
桃や梨の木の下で、にこやかにラジオを聴いていました。

この地域では、現在畑仕事が忙しい時期で、
多くの方が作業をしながらラジオを聴いているのだそうです。


記:山口純子



2016年5月15日日曜日

●14 - 2軒の商店


今回は大絵馬に描かれている建物をご紹介します。
大絵馬の左側に並んで2軒の商店があります。

大塚商店


たばこや駄菓子、お酒の量り売りを営んでいた大塚商店と
テレビなどの電化製品を販売していた宮川商店。

この2店舗はこの地域において唯一の商店だったそうです。

大絵馬制作前の聞き取り調査の際、
子供の頃に小銭を握り締めて駄菓子を買いに行った話や
電飾看板があった商店のことを鮮明に覚えているという話を聞いて
当時の事を思い出せるように鮮明に描写しようと描いたとの事です。


宮川商店

このような地域の方に身近な内容も描き込んでいるので、
温かみのある絵馬に仕上がるのではないかと思います。


記:山口純子






2016年5月11日水曜日

●13 - 新たな一色が加わった大絵馬

朝からたっぷりと雨が降り、午後になると陽の光が差し始めた観音堂。
本堂では絵師の尾頭が着色作業を進めています。

この地域に広がる畑を彩り、緑色や桃色が入ると一気に華やかな印象となりました。

畑の様子は、地域の方から詳しい木や果実の様子を聞き、
また、観音堂に通いながら日々感じている畑の変化から
目に焼き付いた色を大絵馬へと再現しているようです。


十一面観世音様が見守る中、筆は順調に進んでいます。


記:山口純子



2016年5月9日月曜日

●12 - 大絵馬制作委員会


大型連休後の静かな月曜日、午後1時より大絵馬制作委員会の会議がありました。
色が重ねられつつある大絵馬を背に、大絵馬完成後の話や
絵馬の題名等を皆で話し合いました。

昨日は年に一度のお花まつりで、本堂内が子供たちで賑わったとのことです。


明後日より本格的に色付けが再開されます。


記:山口純子





2016年5月1日日曜日

●11 - 2本の赤坂橋


旧赤坂橋(1926年)

大型連休最初の日曜日、朝から晴れ間が広がり、
観音堂の中も温かく、午後には窓を開けて、風を感じながらの制作となりました。

観音堂の外では、鳥の鳴き声の他、草刈機の音や、
サッカーの試合の声援までも、南長野運動公園総合球技場から聞こえてきました。


現在制作中の大絵馬右下には、橋が2本描かれています。
今も架かっている赤坂橋と昔の赤坂橋です。
昔の赤坂橋は木で組まれた橋で、通称「ガタガタ橋」と呼ばれていたそうです。
この橋は、川の量が増す度に架けてある板を人力で外して
水害に備えていたそうです。

大絵馬に描き込む内容を地域の方と検討していた際に
旧赤坂橋とその上を走っていた当時のバス(ボンネットバス)を描き込んで欲しいと
ご要望があり、このように2本並べて描いたとのことです。



ボンネットバスはこれから着色されます。


記:山口純子






2016年4月29日金曜日

●本堂外の花と堰掘り作業




昨日は久々にまとまった雨が降り、植物たちにとっては恵みの雨となりました。
今朝は朝から冷え込みましたが、雨は止み、観音堂では静かな時間が流れていました。

観音堂周辺の山々の緑が以前よりも濃くなっているように感じ、
本堂前には、今年植えたというアジサイの葉が一気に伸びて、
牡丹の蕾みも大きく膨らんできていました。

本堂前には地域の方が綺麗な花を植えて毎日手入れをしています。
今日は、新しい花が飾られました。




外では強風の中、地域の皆さんが、毎年恒例の「堰掘り(せぎほり)」の作業をしていました。
「せぎほり」とはせぎの中に溜まった土砂などを掃除する重労働で、
田植え前に田へ水を引くためには欠かせない作業とのことです。


絵師の尾頭は今日も本堂内で制作を続け、建物がすべて着色されました。


記:山口純子




2016年4月28日木曜日

●10 - 着色が進む大絵馬


三日間、絵師の尾頭が不在の観音堂ですが、
現在の大絵馬は、山々や川、そして主要な建物が着色され、
少しずつ、完成へ向けて制作が進んでいます。

本堂内で大絵馬制作を進めることで、地域の方々と交流を深めながら、
そして、東区観音堂周辺の自然の移り変わりを楽しみながら、
充実した時間を過ごすことができているように思います。

明日より4日間は制作予定ですので、ぜひお立ち寄りください。

●制作スケジュール


記:山口純子




2016年4月20日水曜日

●09 - 月に2度の開放日


18日と20日は観音堂の開放日。
毎月2回、本堂の扉が開き、本堂内まで入って
十一面観世音様の近くでお参りすることができるそうです。

今日20日も朝から何人もお参りにいらしていました。

皆さんお参りの後に足を止めて、
制作中の大絵馬をじっくりとご覧になっていました。

大絵馬の公開制作は続きます。


記:山口純子







2016年4月19日火曜日

●08 - 着色が始まり三日目


昨日、4月18日(月)の午後1時より、大絵馬制作委員会の会議がありました。
額職人のモリヤさん(FLAT FILE)にも出席していただき、
完成後の話を少しずつ進めることができたようです。

今日も絵師の尾頭は、本堂内で制作を進めています。

大絵馬への着色が始まり今日で三日目。
檜の木目と輪郭線だけだった大絵馬に少しずつ色が入ると
その部分がだけがはっきりと目立ち、
遠目から見ると、そこだけが ぽっ と浮かび上がって見えてきます。

色が入ったところをご覧になった地域の方々は

ひとつひとつ色が入っていくのが、これから本当に楽しみだ

とおっしゃっていました。

皆さんからの生の声を聞く度、
大絵馬へ向かう尾頭の筆へさらに力が込められるように感じます。


記:山口純子





2016年4月16日土曜日

●穏やかな観音堂周辺


穏やかな晴れ間が広がった今日。
観音堂周辺では、果樹の受粉作業や草取り、草刈り、苗植え等、
地域の方々が外で作業をする様子をあちこちで見ることができました。

朝は地元の皆さんが本堂内や周辺の清掃をしていました。
また、土曜日ということもあり、朝から観音堂へお参りに来る方も多く、
この場所がたくさんの方に親しまれ、大切にされているのだと、改めて感じました。

明日は長野マラソンが開催されるため、この辺りは賑やかになるそうです。


記:山口純子






2016年4月15日金曜日

●07 - 色調合 完了



今日の観音堂は朝から強い風が吹き、
時たまヒューヒューと風の音が聞こえる程でした。

地元の方は、
桃の花粉付けをしようと思っていたけれど、風が強すぎてダメだなぁ
と言っていました。
今年は例年よりも早く花が開き、“植物たちが急いでいる”のだそうです。


本堂内では、下絵を転写された絵馬の前で絵師の尾頭が座り込み、
これから彩るための絵の具の調合作業を進めていました。
調合しては試し、また少し調整する。
その作業は今日ですでに二日目。
仕上がりを左右するといっても過言ではない程の重要な色調合、
じっくりと時間をかけていました。

いよいよ大絵馬に色が入り始めます。


記:山口純子





2016年4月12日火曜日

●鹿島神社ののぼり旗


お昼過ぎに観音堂へ到着すると、澄んだ青空の下、のぼり旗が二本立っていました。
地元の方に旗の事を聞いてみると、今週の春祭りの為の準備だとか。

観音堂敷地内にある鹿島神社(写真左下)の春季例祭が4月14日(木)の朝6時から行われるそうです。

公開制作の続く本堂内には、風が吹く度にのぼり旗が揺れる音がカタカタと静かに響き、
とても印象的でした。

もちろん、この鹿島神社も大絵馬に描かれています。


記:山口純子






2016年4月10日日曜日

●06 - 転写が進む大絵馬


今日も暖かい一日となった長野市。
観音堂周辺は、桃の花が開き、畑がピンク色に染まり始め、
菜の花の黄色と共に、華やかな景色が広がっていました。

本堂内では、昨日より始めた板への転写作業が引き続き進められました。
細かい描写をひとつひとつ丁寧になぞり、大絵馬となる板へ写し描く。
大変根気のいる作業です。

建物や人物、すやり霞や道など、写し忘れがないよう進めていました。

この転写された線は、完成時には見えなくなります。

明日には、板から紙が外れ、転写された大絵馬の原形をご覧いただくことが出来ます。
お近くにお越しの際は、ぜひお気軽にお立ち寄りください。


記:山口純子








2016年4月8日金曜日

●05 - 大絵馬となる板 整う


桜が満開となり、観音堂の外では水仙が鮮やかに咲いていました。
お堂の中では、板材へ描くための準備が進められました。

板は檜の材を準備。ほのかに独特の檜の香りがします。
厚さは35mm程。
一枚板ではなく、複数の板材を実(さね)加工によって結合させたものです。

絵師の尾頭は、

この檜の板へ筆を走らせるのが今から楽しみだ

と言っています。

今日も地元の方が来て、原寸大原画をご覧になりました。
これからの制作が待ち遠しいようでした。


記:山口純子





2016年4月6日水曜日

●メディア情報のお知らせ(4/6 信濃毎日新聞)


4月6日発行の『信濃毎日新聞 朝刊』に大絵馬制作の記事が大きく掲載されました。

全県版のページへ掲載されたので、
色々な地域の方がこの大絵馬制作に興味を持っていただければ嬉しいです。



記:山口純子






2016年4月5日火曜日

●04 - 原寸大原画完成



公開制作が始まって5日目の朝、観音堂の扉がゆっくり開き、
この地域に住む方が、お参りの後に制作の様子を見に来てくれました。

尾頭より、描き込まれた描写内容をいくつか伝えると

「わぁ~、懐かしい」
「そうそう、こんな感じの橋だった」
「昔はね・・・」

と、大絵馬の隅々まで眺めながら、以前の様子を話してくれました。


この大絵馬制作は、尾頭一人が考えて描いているものではなく、
昨年より、実行委員会の皆さんと定期的に会議を重ね、
実際の現場を見たり、描き込む内容を検討したりと、
地域の皆さんの思いや記憶を少しずつ聞き取りながら準備をしてきました。


絵師の尾頭は、

昔から地域に住んでいる方にとって、記憶として残る情景を出来る限り鮮明に表現し、
ひとつの形として、後世へと語り継げる存在になれば

と考えているようです。


そして今日、その要となる原画が仕上がりました。
制作を続けている尾頭の背後には、大絵馬となる板が設置されています。


7日より、板に線を入れ始めます。




記:山口純子





2016年4月4日月曜日

●03 - 雨の観音堂



















前日に比べて厳しい冷え込みとなった今日。
外は冷たい雨が降り、観音堂内もひんやりしていました。

公開制作3日目、引き続き制作が進められました。

今日は最上部の山の描き込みから始まり、周囲の田畑の位置を決めながら進めていました。
そして午後より、いよいよ人物の描き込みを進め、細かい描写が入り、
地域の人々の営みが表現されて、大絵馬に動きが出てきたように見えました。

主要な人物の描き込みがほぼ終わり、明日はバランスを見ながら
さらに人物が追加される予定です。



記:山口純子





2016年4月2日土曜日

●02 - 公開制作2日目



夏のような暑さとなった長野市。
公開制作2日目の今日も本堂内で制作が進められました。
主要な建物はすべて描き込まれ、その後すやり霞が入ると、
大絵馬全体の雰囲気が一気に賑やかになってまいりました。

午後からは、描き込む人物の大きさや位置を検討しながら
道や植栽を描き込みました。

一日を通して、地元の方々が何人も見学に訪れ、
原画を前に、昔話に花が咲き、良い時間となりました。
大絵馬制作にもさらに力が入ります。

公開制作3日目の明日は、千曲川や最上部の山並みを中心に描き進める予定です。



記:山口純子





●メディア情報のお知らせ(4/2 長野市民新聞)


4月2日発行の『長野市民新聞』に
東福寺東区観音堂大絵馬制作の記事が大きく掲載されました。
観音堂の歴史や制作経緯、地域の方の思いや今後の予定等が記事になっています。

早速、記事を見て公開制作を見に来られた方もいらっしゃいました。



記:山口純子





2016年3月31日木曜日

●01 - いよいよ明日より公開制作開始



昨日、3月30日(水)午後1時より、大絵馬制作実行委員会の会議がありました。

絵師の尾頭より、原画の制作進行状況を実際の下絵を見ながら報告があり、
実行委員の皆さんからご意見等をいただきながら、
原画作成の最終段階へと進めております。

すでに公開制作の会場準備は整いました。
尾頭のアトリエでは、原寸大原画作成の為の最終準備が着々と進められています。


いよいよ明日より、観音堂本堂内にて公開制作が始まります。



記:山口純子






2016年3月26日土曜日

●アクセス

[ 東福寺東区観音堂 ]

〒388-8002 長野県長野市篠ノ井東福寺1905






●公開制作スケジュール(絵師の予定)


絵師 尾頭-OZ-山口佳祐が観音堂内にて公開制作を行う日程を随時更新します。
見学をご希望の方は、絵師が不在の場合もありますので、お越しになる前にスケジュールを
ご確認ください。
※絵師のスケジュールは直前に変更する場合もございます。ご了承ください。

●公開制作期間
2016年04月01日(金)~05月31日(火)予定








2016年3月24日木曜日

●絵師



尾頭-OZ-山口佳祐

画家 絵師


長野市出身、在住。

幼少期から創ることを好み、独自の手法を用いて日々制作活動を続けている。
2001年からLivePaintを始め、即興性と場の特異性を追求。
一方で数々の店舗内外装、展示会等の企画や出展も行っている。

2011年 大絵馬『御柱大祭行列図』を描き、長野市武井神社へ奉納
2013年 大絵馬『千歳宮秋季例祭神輿渡御図』を描き、長野市千歳の宮へ奉納
2014年 アイスランドへ招待され、国際アートフェスティバルに参加
2014年 絵図『善光寺参り絵解き図』を描き、新たな絵解き文化に携わる
2015年 天井画『昇龍乃図』を描き、新潟県諏訪大明神舞殿へ奉納
2015年 トルコへ招待され、国際アートフェスティバルに参加


筆は今も走り続けている


●尾頭-OZ-山口佳祐 オフィシャルホームページ

●大絵馬『千歳宮秋季例祭神輿渡御図』(長野市南千歳町/千歳の宮)

●大絵馬『御柱大祭行列図』(長野市東町/武井神社)








●絵馬とは


絵馬はその字の如く、板などに馬の絵を描いて寺社仏閣に奉納したのが始まりであったと
いわれています。もともとは神社に神の乗り物である生きた馬を奉納していましたが、
経済的な理由により生きた馬を奉納できないときに生馬の代わりに土製、木製の馬形や板に
馬を描いた絵馬を奉納しました。

現在、絵馬には馬だけでなく、さまざまな絵が描かれています。

このような傾向は室町時代から見られ、奉納する社寺に合わせ絵柄が描かれるようになりました。
同時に芸術的価値を認め、有名な絵師に依頼して作成した大型の絵馬を寺社に奉納し、
多くの参詣客にアピールするといった動きもみられました。
このような絵馬はその大きさから大絵馬と呼ばれます。

江戸時代に入ると絵馬奉納の習俗は最盛期を迎えます。
その後、近代・戦後と習俗の形態は変化しつつも、現在も絵馬文化は生きています。





●制作経緯

  焼失前の観音堂(1992年9月)



平成23年2月13日未明、不審火により焼失した前観音堂は区民の皆様の御協力で
平成24年11月25日、立派に再建されました。
再建された観音堂を皆様の心のよりどころとして末永く守っていくためにも、
観音堂の歴史を知ることは大切ではないでしょうか。

古文書や掛軸は一度しまい込むとなかなか人の目に触れることがありませんが、
大きな絵馬にして堂内に掲げることで、いつでも絵馬を見ながら歴史を知ることが出来ます。
そして、皆様と共に観音堂を守り後世に伝えていくために、
この度大絵馬制作を絵師へ依頼することに致しました。





●東福寺東区観音堂の歴史


東区は旧東福寺村の中で最下流に位置し下居組と呼ばれていました。
戦後区民の中からいつでも下に居るようで嫌との声が上がり、
昭和34年に区民の総意で東区と名称を変更しました。

観音堂の十一面観音菩薩は平安時代に平維茂(たいらのこれもち)が
戸隠山鬼神退治の成功を願い祈りを捧げたといわれる
大寺補陀山東福寺観音院(東福寺神社の西方約200mの地にあった)があり、
その御本尊が後に戦火や風水害のため下居組に流着したのを当時の人達が
現在の地に奉ったのが東区観音堂の観音様だと伝えられています。






●はじめに



長野県長野市篠ノ井に鎮座する東福寺東区観音堂。
その歴史は大変長く、昔から地域の方々の拠り所となっています。

平成23年2月13日の不審火により焼失した前観音堂は、地域の皆様がたの力で立派に再建されました。
大変貴重な鬼女紅葉の大絵馬も原寸大に復元し、加えて平成の新しい形としてこの度大絵馬を新たに制作することとなりました。

4月1日より絵師 尾頭-OZ-山口佳祐による公開制作を観音堂内で開始致します。

公開制作は一般の方もご覧いただけますので、お気軽にお立ち寄りくださいませ。



東福寺東区観音堂大絵馬制作委員会