2016年4月29日金曜日

●本堂外の花と堰掘り作業




昨日は久々にまとまった雨が降り、植物たちにとっては恵みの雨となりました。
今朝は朝から冷え込みましたが、雨は止み、観音堂では静かな時間が流れていました。

観音堂周辺の山々の緑が以前よりも濃くなっているように感じ、
本堂前には、今年植えたというアジサイの葉が一気に伸びて、
牡丹の蕾みも大きく膨らんできていました。

本堂前には地域の方が綺麗な花を植えて毎日手入れをしています。
今日は、新しい花が飾られました。




外では強風の中、地域の皆さんが、毎年恒例の「堰掘り(せぎほり)」の作業をしていました。
「せぎほり」とはせぎの中に溜まった土砂などを掃除する重労働で、
田植え前に田へ水を引くためには欠かせない作業とのことです。


絵師の尾頭は今日も本堂内で制作を続け、建物がすべて着色されました。


記:山口純子




2016年4月28日木曜日

●10 - 着色が進む大絵馬


三日間、絵師の尾頭が不在の観音堂ですが、
現在の大絵馬は、山々や川、そして主要な建物が着色され、
少しずつ、完成へ向けて制作が進んでいます。

本堂内で大絵馬制作を進めることで、地域の方々と交流を深めながら、
そして、東区観音堂周辺の自然の移り変わりを楽しみながら、
充実した時間を過ごすことができているように思います。

明日より4日間は制作予定ですので、ぜひお立ち寄りください。

●制作スケジュール


記:山口純子




2016年4月20日水曜日

●09 - 月に2度の開放日


18日と20日は観音堂の開放日。
毎月2回、本堂の扉が開き、本堂内まで入って
十一面観世音様の近くでお参りすることができるそうです。

今日20日も朝から何人もお参りにいらしていました。

皆さんお参りの後に足を止めて、
制作中の大絵馬をじっくりとご覧になっていました。

大絵馬の公開制作は続きます。


記:山口純子







2016年4月19日火曜日

●08 - 着色が始まり三日目


昨日、4月18日(月)の午後1時より、大絵馬制作委員会の会議がありました。
額職人のモリヤさん(FLAT FILE)にも出席していただき、
完成後の話を少しずつ進めることができたようです。

今日も絵師の尾頭は、本堂内で制作を進めています。

大絵馬への着色が始まり今日で三日目。
檜の木目と輪郭線だけだった大絵馬に少しずつ色が入ると
その部分がだけがはっきりと目立ち、
遠目から見ると、そこだけが ぽっ と浮かび上がって見えてきます。

色が入ったところをご覧になった地域の方々は

ひとつひとつ色が入っていくのが、これから本当に楽しみだ

とおっしゃっていました。

皆さんからの生の声を聞く度、
大絵馬へ向かう尾頭の筆へさらに力が込められるように感じます。


記:山口純子





2016年4月16日土曜日

●穏やかな観音堂周辺


穏やかな晴れ間が広がった今日。
観音堂周辺では、果樹の受粉作業や草取り、草刈り、苗植え等、
地域の方々が外で作業をする様子をあちこちで見ることができました。

朝は地元の皆さんが本堂内や周辺の清掃をしていました。
また、土曜日ということもあり、朝から観音堂へお参りに来る方も多く、
この場所がたくさんの方に親しまれ、大切にされているのだと、改めて感じました。

明日は長野マラソンが開催されるため、この辺りは賑やかになるそうです。


記:山口純子






2016年4月15日金曜日

●07 - 色調合 完了



今日の観音堂は朝から強い風が吹き、
時たまヒューヒューと風の音が聞こえる程でした。

地元の方は、
桃の花粉付けをしようと思っていたけれど、風が強すぎてダメだなぁ
と言っていました。
今年は例年よりも早く花が開き、“植物たちが急いでいる”のだそうです。


本堂内では、下絵を転写された絵馬の前で絵師の尾頭が座り込み、
これから彩るための絵の具の調合作業を進めていました。
調合しては試し、また少し調整する。
その作業は今日ですでに二日目。
仕上がりを左右するといっても過言ではない程の重要な色調合、
じっくりと時間をかけていました。

いよいよ大絵馬に色が入り始めます。


記:山口純子





2016年4月12日火曜日

●鹿島神社ののぼり旗


お昼過ぎに観音堂へ到着すると、澄んだ青空の下、のぼり旗が二本立っていました。
地元の方に旗の事を聞いてみると、今週の春祭りの為の準備だとか。

観音堂敷地内にある鹿島神社(写真左下)の春季例祭が4月14日(木)の朝6時から行われるそうです。

公開制作の続く本堂内には、風が吹く度にのぼり旗が揺れる音がカタカタと静かに響き、
とても印象的でした。

もちろん、この鹿島神社も大絵馬に描かれています。


記:山口純子






2016年4月10日日曜日

●06 - 転写が進む大絵馬


今日も暖かい一日となった長野市。
観音堂周辺は、桃の花が開き、畑がピンク色に染まり始め、
菜の花の黄色と共に、華やかな景色が広がっていました。

本堂内では、昨日より始めた板への転写作業が引き続き進められました。
細かい描写をひとつひとつ丁寧になぞり、大絵馬となる板へ写し描く。
大変根気のいる作業です。

建物や人物、すやり霞や道など、写し忘れがないよう進めていました。

この転写された線は、完成時には見えなくなります。

明日には、板から紙が外れ、転写された大絵馬の原形をご覧いただくことが出来ます。
お近くにお越しの際は、ぜひお気軽にお立ち寄りください。


記:山口純子








2016年4月8日金曜日

●05 - 大絵馬となる板 整う


桜が満開となり、観音堂の外では水仙が鮮やかに咲いていました。
お堂の中では、板材へ描くための準備が進められました。

板は檜の材を準備。ほのかに独特の檜の香りがします。
厚さは35mm程。
一枚板ではなく、複数の板材を実(さね)加工によって結合させたものです。

絵師の尾頭は、

この檜の板へ筆を走らせるのが今から楽しみだ

と言っています。

今日も地元の方が来て、原寸大原画をご覧になりました。
これからの制作が待ち遠しいようでした。


記:山口純子





2016年4月6日水曜日

●メディア情報のお知らせ(4/6 信濃毎日新聞)


4月6日発行の『信濃毎日新聞 朝刊』に大絵馬制作の記事が大きく掲載されました。

全県版のページへ掲載されたので、
色々な地域の方がこの大絵馬制作に興味を持っていただければ嬉しいです。



記:山口純子






2016年4月5日火曜日

●04 - 原寸大原画完成



公開制作が始まって5日目の朝、観音堂の扉がゆっくり開き、
この地域に住む方が、お参りの後に制作の様子を見に来てくれました。

尾頭より、描き込まれた描写内容をいくつか伝えると

「わぁ~、懐かしい」
「そうそう、こんな感じの橋だった」
「昔はね・・・」

と、大絵馬の隅々まで眺めながら、以前の様子を話してくれました。


この大絵馬制作は、尾頭一人が考えて描いているものではなく、
昨年より、実行委員会の皆さんと定期的に会議を重ね、
実際の現場を見たり、描き込む内容を検討したりと、
地域の皆さんの思いや記憶を少しずつ聞き取りながら準備をしてきました。


絵師の尾頭は、

昔から地域に住んでいる方にとって、記憶として残る情景を出来る限り鮮明に表現し、
ひとつの形として、後世へと語り継げる存在になれば

と考えているようです。


そして今日、その要となる原画が仕上がりました。
制作を続けている尾頭の背後には、大絵馬となる板が設置されています。


7日より、板に線を入れ始めます。




記:山口純子





2016年4月4日月曜日

●03 - 雨の観音堂



















前日に比べて厳しい冷え込みとなった今日。
外は冷たい雨が降り、観音堂内もひんやりしていました。

公開制作3日目、引き続き制作が進められました。

今日は最上部の山の描き込みから始まり、周囲の田畑の位置を決めながら進めていました。
そして午後より、いよいよ人物の描き込みを進め、細かい描写が入り、
地域の人々の営みが表現されて、大絵馬に動きが出てきたように見えました。

主要な人物の描き込みがほぼ終わり、明日はバランスを見ながら
さらに人物が追加される予定です。



記:山口純子





2016年4月2日土曜日

●02 - 公開制作2日目



夏のような暑さとなった長野市。
公開制作2日目の今日も本堂内で制作が進められました。
主要な建物はすべて描き込まれ、その後すやり霞が入ると、
大絵馬全体の雰囲気が一気に賑やかになってまいりました。

午後からは、描き込む人物の大きさや位置を検討しながら
道や植栽を描き込みました。

一日を通して、地元の方々が何人も見学に訪れ、
原画を前に、昔話に花が咲き、良い時間となりました。
大絵馬制作にもさらに力が入ります。

公開制作3日目の明日は、千曲川や最上部の山並みを中心に描き進める予定です。



記:山口純子





●メディア情報のお知らせ(4/2 長野市民新聞)


4月2日発行の『長野市民新聞』に
東福寺東区観音堂大絵馬制作の記事が大きく掲載されました。
観音堂の歴史や制作経緯、地域の方の思いや今後の予定等が記事になっています。

早速、記事を見て公開制作を見に来られた方もいらっしゃいました。



記:山口純子